心房収縮と心室収縮の関係
- 心房が収縮した後、間合いの時間を設けてから心室が収縮する。この関係が維持されていることで、心房から心室への血液充満が円滑に行なえる。心電図上のP-Q時間がこの関係を示す。
- 心室の拡張時間が、一定の幅、存在していることで、左室への充満血液量が維持される。これは心電図上、T波の終わりから次のQRSが始まるまでの時間である。
心臓は、一拍のR-Rの間に収縮と拡張を行い、血液の拍出が行っている。この関係を心周期現象という。心電図の波形との関係では、Rの頂点からT波の終わり付近までが心室の収縮期で、T波の終わり付近から次のR波までが心室の拡張期に相当する。左室が一回収縮することで血液が約70ml程度、動脈に拍出される。この量を一回拍出量(stroke volume; SV)という。一回拍出量に心拍数を乗ずると心拍出量(cardiac output; CO)が求められる。
心拍出量 = 一回拍出量 × 心拍数
心拍数が増大すると、正常な心機能である場合には、心拍出量も増大する。
しかし、R-R間隔が極端に短くなった場合には、拡張時間が極度に短くなり、その結果、左室への血液充満が不充分となり、本来の血液拍出ができず、一定の血圧が発生しなくなる(結滞)。
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